脊柱管狭窄症ってなに?
皆さんは『脊柱管狭窄症』についてどのような知識をお持ちですか?「歩くと足が痺れるやつだよね」「周りにも腰が痛いって人いるわ」「坐骨神経痛と何が違うの?」と色々な意見があると思います。まずは『脊柱管狭窄症』について情報を少し整理していきましょう。
背骨の配列の中で脊髄の通り道(脊柱管)が何かしらの原因で狭くなる(狭窄)することで神経症状を引き起こしてしまう病態を脊柱管狭窄症と言います。狭窄してしまう原因は大きく分けて二つ考えられます。①構造的変化②機能的変化、です。①は背骨の変形や靭帯の肥厚、椎間板の変形などが挙げられます。こちらは主に医師が担当することが多い原因です。②は姿勢の歪みや軟部組織(筋肉、筋膜など)が固まっていることによる負担の蓄積などが挙げられます。整体ではこの②の原因をターゲットとして施術をしています。
〇当院の脊柱管狭窄症の考え方
今回は1歩踏み込んで脊柱管狭窄症の症状がなぜ筋膜調整にて改善されるのか、ということについてお伝えします。
整体では②機能的変化(姿勢の歪みや軟部組織の硬さ)の原因を取り扱うとお話しました。ではなぜ姿勢の歪みや軟部組織の硬さがあると脊柱管を狭窄してしまうのでしょう?
脊柱管とは頭蓋骨底から腰椎まで繋がる1本の管です。本来通りに背骨が噛み合っていれば脊柱管の空間は広い状態を維持できます。この噛み合わせが崩れて周りの硬さにより固定されることで脊柱管の空間が狭い状態が作られます。神経、血管が狭い空間に押し込められることで神経症状を誘発する環境が固定されてしまいます。
当院では筋膜調整を通して姿勢の歪みを改善し軟部組織が柔らかい状態を作ることで脊柱管の空間が広い状態を維持できることを目指しています。
あなたの生活を振り返ってみましょう
日常の場面を思い返してみましょう。「自宅でテレビを見ているときの姿勢はどうだったかな?」「電車を待っているときに体重を支えている脚はどっちかな?」「車の運転をしているときのハンドルの持ち方はどうだったかな?」「階段を昇るときに1段目を踏み出す足はどっちかな?」「荷物を持つ手はどっちだろう?」いかがでしょうか?普段何気なくしていることを改めて思い返すと同じような姿勢・動作を選んでいませんでしたか?これを姿勢・動作が『パターン化している状態』と言います。
パターン化は悪いこと?
これまでのお話の流れだと『パターン化している』ことは悪いこと、のように感じるかもしれません。しかし『パターン化している』こと自体は決して悪いことではありません。『パターン化している』ことで役立つことも多くあります。姿勢自体に意識を向けなくていいので○○しながら□□する、ということも可能になります。例えば歩きながら晩御飯の献立を考える、などです。同じ姿勢を選ぶことで脳・身体がその選択が馴染んでいるためエネルギー消費を抑えられるというメリットもあります。では、どのような状態になることが身体にとっては悪いのでしょうか?それは『パターン化している状態』以外の選択肢を身体が選べなくなることです。1例として脊柱を挙げます。よく猫背はよくない、と言いますが本当でしょうか?猫背自体は本来身体が持っている可動域内で行われています。日常生活において背筋を伸ばしたり背中を反らすことが出来なくなり、猫背の状態でしか過ごせなくなることが身体にとっては悪いことなのです。
足うら屋ではどの様な状態を目指すのか
ここまでの話を一旦整理すると・脊柱管の空間が広い状態を作る・機能的変化(姿勢の歪み、軟部組織の硬さ)を調整していく・日常生活で『パターン化している』状態が作られている・『パターン化している』以外の選択肢が取れないことが身体にとって悪い、ということでした。
ではどのような状態を目指すのか?それは『パターン化している状態に固定されずに日常動作において選択肢を多く持っている状態』です。そのためにもまずはパターンを固定している筋膜の硬さを解除することで身体に選択肢を提供していくことから始めます。身体の選択肢を増やして日常生活における負担を分散させて皆さんが目指すべき状態を獲得できるように足うら屋と共に歩んでいきましょう。