札幌市東区にある整体院足うら屋です、いつも記事をご覧いただきありがとうございます。
今回は
ドケルバン の痛みでお悩みの方へ。ドケルバン病の原因・症状・診断方法から、保存療法や手術・注射治療、日常でできる予防法までを専門家視点でわかりやすく解説します。
記事構成
①ドケルバンとは?|病態・原因・発症メカニズム
②症状の現れ方とセルフチェック法|見逃しがちなサイン
③診断プロセス・受診科目・検査法
④治療法・改善への道筋:保存療法から手術まで
⑤日常生活でできる対処法・予防策・リハビリ
ドケルバンとは?|病態・原因・発症メカニズム
ドケルバン病の定義・狭窄性腱鞘炎とは何か
「ドケルバン病(De Quervain病)」とは、手首の親指側にある腱が通るトンネル(腱鞘)で炎症が起き、動かすと痛みや腫れが出る状態を指すと言われています(引用元:日本整形外科学会、mymc.jp、tanushimaru-seikotuin.com)。
特に「短母指伸筋腱」と「長母指外転筋腱」という2本の腱が関係しており、これらが通る「手背第1コンパートメント」と呼ばれる狭いトンネルの部分で摩擦や圧迫が起こることで炎症が生じると考えられています。
「手首を動かすたびにズキッと痛む」「物をつかむときに力が入りにくい」といった症状が多く、日常生活で支障を感じる人も少なくありません。特に子育て中の女性や手作業・スマホ操作が多い方に発症しやすい傾向があるとされています。
関係する腱と腱鞘構造
ドケルバン病の中心となるのは、親指を動かす2本の腱です。
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短母指伸筋腱(EPB):親指を伸ばす動きに関与
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長母指外転筋腱(APL):親指を外側に広げる動きに関与
この2本の腱が「手背第1コンパートメント」という腱鞘内を滑走する際、摩擦や炎症が起こると、腫れや痛みが生じると言われています。腱鞘の中で炎症が進むと、腱の動きがスムーズでなくなり、「引っかかる」「ピキッと痛む」といった感覚を覚えることもあります。
発症リスク要因
発症の背景には、手や手首の使いすぎが関係しているケースが多いです。
特に以下のような条件がリスクとして指摘されています。
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育児や介護で抱っこ・家事動作が多い人
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パソコンやスマホの使用が長時間続く人
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手首を酷使するスポーツ(テニス・ゴルフなど)
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妊娠・授乳期、更年期におけるホルモンバランスの変化
女性ホルモンの影響で腱や腱鞘がむくみやすくなることもあり、出産前後の女性に多いと報告されています(引用元:brand.taisho.co.jp、okuno-y-clinic.com)。
疫学データ・発症傾向
ドケルバン病は女性に多く、男女比ではおよそ6〜8:1程度とされています。
特に30〜50代での発症が多く、妊娠・授乳期に一時的に症状が出ることもあるようです。職業別では美容師、保育士、事務職など、手首を繰り返し動かす仕事の人に目立ちます。
また、右手より左手に起こりやすい傾向があるという報告もあります。
他疾患との違い
手首や指の痛みを引き起こす疾患には、ドケルバン病のほかにも「ばね指(弾発指)」や「手根管症候群」などがあります。
ばね指は指の付け根の腱鞘で起こるのに対し、ドケルバン病は親指側の手首に炎症が集中する点が異なります。
また、手根管症候群はしびれや夜間の違和感が特徴であり、痛みの部位や性質が異なるとされています。こうした違いを踏まえて、早めに専門家に相談することが推奨されています。
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症状の現れ方とセルフチェック法|見逃しがちなサイン
初期〜進行段階の代表的な症状
ドケルバン病の初期では、「親指を動かすと手首の親指側がチクッと痛む」といった軽い違和感から始まることが多いと言われています。特に物を持ち上げる動作や、ペットボトルのフタをひねるときなどに痛みが出やすいのが特徴です。
進行していくと、手首から親指の付け根あたりにかけて腫れや熱感を伴い、動かすたびにズキッと痛むようになります。人によっては、手首を動かすときに「引っかかる感じ」や「きしむ音」を覚えることもあるようです(引用元:日本整形外科学会、mymc.jp)。
夜間痛・日常動作での支障
症状が進むと、**夜間の痛み(夜間痛)**や、日常動作に支障を感じるケースも少なくありません。
「タオルを絞る」「赤ちゃんを抱き上げる」「ドライヤーを持つ」など、親指と手首を同時に使う動作で痛みが強くなる傾向があります。
中には「朝起きたときが一番痛い」「家事のあとに手首がズキズキする」といった訴えもみられます。
これらは炎症による腱鞘のむくみや摩擦が強くなり、腱の滑りが悪くなることが一因とされています(引用元:tanushimaru-seikotuin.com、brand.taisho.co.jp)。
フィンケルシュタインテストなど専門家が使う誘発テスト
整形外科などで行われる代表的なチェック法にフィンケルシュタインテストがあります。
やり方は、親指を他の4本の指で包み込むように握り、手首を小指側に曲げるだけ。このとき親指側の手首に痛みが走る場合、ドケルバン病の可能性があると言われています。
ただし、この動作は痛みを強く誘発することがあるため、強く曲げすぎないよう注意が必要です。
自宅でできるセルフチェック方法
自分でもある程度の確認はできます。
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手を軽くグーの形にして親指を中に入れる
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手首をゆっくりと小指側へ倒す
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親指側の手首に痛みが出るかを確認する
この動きで「ピリッ」「ズキッ」とした痛みを感じた場合は、ドケルバン病のサインである可能性があると言われています。
また、手首を押さえたときに局所的な腫れや熱っぽさがある場合も注意が必要です。
ただし、セルフチェックはあくまで目安であり、確定するものではありません。痛みが続く場合は専門家による触診を受けることが推奨されています(引用元:okuno-y-clinic.com)。
症状が似ている他の疾患チェック
ドケルバン病と似た症状を示す疾患には「ばね指」や「手根管症候群」、「母指CM関節症」などがあります。
ばね指は指の付け根に痛みが出る点、手根管症候群はしびれを伴う点が異なります。
一方で母指CM関節症は、親指の付け根の関節部分に痛みが集中し、物をつまむときに強く出る傾向があります。
これらを見分けるには、痛みの部位や動作時の違いを観察することが参考になると言われています。
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診断プロセス・受診科目・検査法
どの科を来院すべきか
ドケルバン病の疑いがある場合、まず相談先としては整形外科が基本です。特に「手の専門外来」や「手外科」が併設されている医療機関では、より詳しい検査を受けられると言われています。
手首の炎症や関節周囲の問題が疑われる場合には、リウマチ科でも対応可能なことがあります。リウマチなど全身性疾患によって腱鞘に炎症が起きるケースもあるためです(引用元:日本整形外科学会、mymc.jp)。
問診で聞かれること・触診で確認されること
来院時にはまず、痛みの部位や期間、きっかけなどを詳しく聞かれます。
医師からは以下のような質問を受けることが多いようです。
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いつ頃から痛みが出たか
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どの動作で痛みが強くなるか
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手や指をよく使う仕事・家事・育児の有無
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腫れや熱感があるか
その後、触診で腫れの有無や腱の動き、圧痛点を確認します。
代表的なテストとして「フィンケルシュタインテスト」が行われ、親指を内側に握って手首を小指側に倒すことで痛みの有無を調べることが多いと言われています(引用元:tanushimaru-seikotuin.com)。
画像検査(超音波・MRI・X線など)の役割と限界
ドケルバン病の多くは触診で判断できますが、症状が重い場合や他の疾患と区別が難しいときには画像検査を行うことがあります。
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超音波検査(エコー):腱の炎症・腫れ・滑走障害をリアルタイムで確認できる
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MRI:腱や腱鞘の炎症範囲、他の疾患(関節炎・滑膜炎など)の鑑別に役立つ
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X線検査:骨の変形や関節の異常を除外する目的で使われる
ただし、これらの検査でも明確に炎症を「数値化」できるわけではないため、最終的には触診と症状の経過を組み合わせて判断することが多いと言われています(引用元:okuno-y-clinic.com)。
進行度評価と重症度の目安
ドケルバン病の進行度は、おおむね3段階に分けて考えられます。
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初期:動作時のみ痛みがある。安静で軽快しやすい
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中期:腫れや熱感が出る。安静でも痛みを感じることがある
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重度:物を持つ・握るなどの日常動作が困難。夜間痛が強い
炎症が長く続くと腱鞘の肥厚が進み、腱の滑りが悪化すると言われています。この段階では、保存的な検査だけでなく注射や手術を検討することもあります。
診断確定までの流れ
一般的な流れは次のようなステップで進みます。
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初診:問診・触診・フィンケルシュタインテストで炎症の有無を確認
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保存的検査:湿布・安静・装具(サポーター)などで様子を見る
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経過観察:2〜4週間ほどで痛みの変化をチェック
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必要に応じて注射・手術:改善が見られない場合に選択肢として提示される
ただし、すべての人に手術が必要になるわけではなく、症状や生活背景を考慮して方針が決まることが多いと言われています(引用元:brand.taisho.co.jp)。
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治療法・改善への道筋:保存療法から手術まで
保存療法(安静・装具固定・冷却/温熱・物理療法など)
ドケルバン病の多くは、まず保存的な検査(非手術的アプローチ)から始めると言われています。
初期段階では、手首を安静に保ち、炎症を抑えることが中心になります。
痛みの強い時期はサポーターや装具を使って動きを制限し、腱鞘への摩擦を減らします。また、炎症が強いときは冷却(アイシング)が有効とされ、痛みが落ち着いてからは温熱療法で血流を促すこともあります。
リハビリや超音波・低周波治療などの物理療法を併用し、腱の滑走性を改善していく方法も使われています(引用元:日本整形外科学会、tanushimaru-seikotuin.com)。
薬物療法(外用消炎薬・鎮痛薬・NSAIDsなど)
炎症や痛みが強い場合、外用消炎鎮痛薬(湿布・ゲル)やNSAIDsの内服が処方されることがあります。
これらは痛みを和らげる目的で使われるもので、炎症の進行を抑える効果があるとされています。
ただし、長期間の使用は胃腸への負担や副作用のリスクがあるため、医師の指導のもとで使用することが大切です(引用元:brand.taisho.co.jp)。
ステロイド腱鞘内注射:効果・頻度・副作用・注意点
症状が強く、保存的な検査で十分に改善がみられない場合は、ステロイド腱鞘内注射が行われることがあります。
炎症のある腱鞘部分に直接ステロイドを注入する方法で、短期間で痛みが軽くなるケースも報告されています。
ただし、糖尿病などで血糖コントロールが必要な方は注意が必要です。注射後は一時的に腫れやだるさが出ることもあり、頻回の注射は腱の弱化につながるおそれがあると言われています。
通常は1回の注射で様子をみて、改善が不十分な場合に再度検討する流れになります(引用元:okuno-y-clinic.com)。
再注射・失敗時の対応
1〜2回の注射で改善が見られない場合、炎症が広範囲に及んでいる可能性があります。
この場合は再注射よりも装具固定の見直しや手術療法の検討が必要になることもあります。
注射の位置や量、腱鞘の構造に個人差があるため、反応にはばらつきがあるとされています。
医師と経過を確認しながら、再度炎症部位を正確に特定して施術を進めることが大切です。
手術療法(腱鞘切開術):適応基準・方法・リスク・術後経過
保存療法や注射で改善がみられない場合、腱鞘切開術という手術が選択されることがあります。
腱鞘の一部を切開して圧迫を取り除くことで、腱の動きをスムーズにする手法です。
局所麻酔で20〜30分ほどの短時間で行われることが多く、日帰りで対応できるケースもあります。
術後は数週間の固定とリハビリが行われ、徐々に可動域を回復させていきます。
ただし、まれに再発や神経損傷のリスクがあるため、術者の経験や手技も重要だと言われています(引用元:日本整形外科学会)。
最新の代替治療・注目されている手法
近年では、再生医療分野からPRP(多血小板血漿)療法や動注療法なども注目されています。
PRP療法は自分の血液から抽出した成分を注入し、自然治癒力を促す考え方に基づいた方法です。
エビデンスはまだ確立途上ではあるものの、手術を避けたい人や再発を防ぎたい人に選ばれる傾向があると言われています。
回復の目安と時間軸
軽度であれば数週間〜1か月程度で日常動作が楽になるケースもあります。
中等度〜重度では、保存療法と注射を組み合わせて2〜3か月程度を目安に経過をみることが多いようです。
手術を行った場合は、3〜6か月ほどで可動域や握力が安定すると報告されています。
無理のない範囲でリハビリを継続することが、再発防止につながると言われています。
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日常生活でできる対処法・予防策・リハビリ
日常動作での注意点(スマホ操作、家事、持ち方など)
ドケルバン病を悪化させないためには、**日常の「手の使い方」**を見直すことが大切だと言われています。
たとえば、スマホを長時間片手で持ち続けると、親指に強い負担がかかります。できるだけ両手で持つか、スタンドを使うようにしましょう。
家事の際は、タオルを絞る、鍋を持つなどの動作で手首をひねらない工夫も有効です。「痛みが出たらすぐに動作を止める」「同じ作業を続けず、こまめに休む」といった習慣を意識することが、再発予防にもつながるとされています(引用元:tanushimaru-seikotuin.com、brand.taisho.co.jp)。
ストレッチ・筋力強化エクササイズ(無理のない範囲で)
リハビリの一環として、軽めのストレッチやエクササイズが紹介されることもあります。
たとえば、
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手のひらを上にして腕を伸ばし、反対の手で指先をそっと下に引く
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手首のストレッチを10〜15秒ほどキープ
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痛みのない範囲で数回繰り返す
また、回復期には手首を支える筋肉を強化する「握りボール運動」や、輪ゴムを使って親指を広げる運動も有効とされています。
ただし、痛みがあるうちは無理をせず、炎症が落ち着いてから行うことが原則です(引用元:okuno-y-clinic.com)。
装具の使い方・選び方
痛みが続く場合は、**サポーターやスプリント(装具)**を使うことで手首の安静を保ちやすくなります。
市販のものでも十分サポートになりますが、専門家のアドバイスを受けて自分に合った形を選ぶことが大切です。
「親指と手首の角度が自然に保たれる」「締め付けが強すぎない」ものを選ぶとよいと言われています。
日中の家事や仕事のときは着け、夜間は外して休ませるなど、状況に応じた使い分けも効果的です。
再発予防の習慣・動作改善(姿勢・手首の使い方など)
再発を防ぐには、手首を動かすときの姿勢や動作パターンを見直すことが欠かせません。
パソコン作業では手首を浮かせず、リストレストなどで支えるのがおすすめです。
また、家事やスポーツの際も、親指に過度な力をかけず、腕全体で動作を行う意識を持つと良いと言われています。
仕事や育児などで手を使う時間が長い人ほど、定期的なストレッチや小休止を取り入れることが重要です。
症状悪化時の対応(安静期間・中断すべき動作)
痛みが強くなったときは、まず安静を最優先にしましょう。
炎症が強い時期は数日〜1週間を目安に動作を控え、冷却を行うことが勧められています。
「痛みを我慢して使い続ける」と炎症が広がるおそれがあるため、痛みを感じる動作は即時中断が原則です。
改善傾向が見られたら、徐々に日常動作を戻していくのが良いとされています。
ケーススタディ・成功例(実際の改善例を紹介)
ある40代女性のケースでは、育児と家事でドケルバン病を発症したものの、装具と温熱療法の併用、作業時の姿勢改善を続けたことで、約1か月半で痛みが軽くなったと報告されています。
また、別の例では、週に1回のストレッチと職場でのマウス操作の見直しによって、手首の負担が減り再発を防げたと言われています。
このように、日常動作の小さな改善が回復を支えることが多いようです(引用元:mymc.jp)。
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この度は足うら屋の記事をご覧いただきありがとうございました。
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どんな些細な症状でも、お気軽にご相談ください。一人ひとりの原因を突き止めて、解決への道筋を探し、一緒に改善を目指していきましょう。