当院には五十肩で悩んでいる方が多く来院されます。
五十肩の初期症状として辛さを訴えられるものが『夜間痛』です。
夜間痛とは寝ているときに痛みで目が覚めてしまう、そもそも痛みで寝られないといったものです。
この夜間痛をコントロール出来るだけでも多くの方の心理的負担が軽減し喜ばれます。
今回はなぜ五十肩の初期症状として夜間痛が生じてしまうのか?どのように対処する必要があるのか?
五十肩の病期分類をもとに解説していきます。
四十肩・五十肩の病期分類
五十肩の病期分類
五十肩の病期は大きく分けて3つに分類されます。
①炎症期
②拘縮期
③回復期
の3つです。
①炎症期
五十肩の発生初期、炎症が出現した状態です。発症初期は肩の痛みが出現し気がつきます。 増悪すると夜間時や安静時にも痛みが出現します。動かした時の痛みだけでなく、肩がジンジンする・ズキズキするなどと表現される方がおられます。 動作時には強い痛みがあり、さまざまな日常生活動作で支障をきたします。無理に動かすことで炎症が蔓延し痛みが引かない場合や、痛みが強く動かせない場合などさまざまです。不動などにより拘縮が出現し始めます。
②拘縮期
炎症が落ち着き、併せて痛みが軽減していきます。拘縮が進行する時期です。可動域制限が主な症状となり、あらゆる方向の可動域が制限されます。強い痛みは落ち着いてくることが多く、 可動域範囲の限界を超えるような運動を強制されると痛みを生じます。肩がだるい・重いなどと表現される方がおられます。
③回復期
痛みや運動制限が次第に回復、改善に向かう時期です。発症初期の炎症や疼痛が改善し、拘縮が進行した後、症状が落ち着き肩関節を動かせるようになります。 主症状は拘縮期と同様に可動域制限であり、肩関節の可動域改善が中心です。状態により異なりますが、自動運動や他動運動を痛みのない範囲でしっかり行います。日常でたくさん肩を動かすことで、肩が疲れやすいなどと表現される方がおられます。
夜間痛が生じる病期
夜間痛が生じるのは①炎症期が多いです。
肩関節に炎症が生じているおり寝ている姿勢で関節内圧が上昇することで関節内の痛み受容器が刺激を受け取り痛みとして認識しているのです。
夜間痛の予防法
五十肩を発症している方の多くはいわゆる“巻き肩”になっています。
巻き肩の状態で固まっている中で肩を動かし続けたことで肩関節への負担が蓄積し五十肩を発症しているのです。
そのような巻き肩の状態の方が仰向けに寝ると何が起きるのでしょう?
肩関節中心の位置が前方に押し出されます。そして腕は床面についているため位置関節としては常に肩関節は“伸展”されている状態になります。寝ている間この伸展位を取り続けることが夜間痛の大きな原因となります。
では対処法をお伝えします。
腕の下にタオルなどを敷いてあげることで肩関節中心から腕にかけてのラインが床と平行になるようにします。
それにより肩関節は先ほどの“伸展位”から“中間位”になり関節内圧の上昇を防ぐことができます。
五十肩の症状が沈静化していく期間を出来るだけ短くするためにはこの炎症期での初期対応が非常に重要となります。
なるべく痛みを感じる場面を減らし肩関節へのストレスを減らしていきましょう。
そしてしっかりと睡眠時間を確保できることで身体の自己回復力も向上し肩関節の炎症も早期に落ち着かせることが可能となります。
最後に
四十肩・五十肩で夜の痛みがあり眠れない方は本当に多いです。
その方々に少しでもお役に立てたら嬉しいです。
もし、この他にも四十肩・五十肩でお困りの事がありましたら
是非、一度足うら屋へご相談ください。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。